"The only source of knowledge is experience."

"The only source of knowledge is experience."

アインシュタイン(1879~1955)の名言の一つに『"Information is not knowledge."』という言葉がある。日本語に訳すと『情報は知識にあらず。』となり、よくアインシュタインの名言として挙げられる言葉の一つだが、実はこの言葉には『"The only source of knowledge is experience."』という続きがあるのだという。皆さんも今までの経験・知識・身に付けてきた技術について考えてみて欲しい。私も今までの様々な経験を元に物事を判断することが多くあり、仮に「失敗してしまった」場合も「〇〇をすると失敗するから、次からは〇〇しないようにしよう」という知識を得ることができる。『"The only source of knowledge is experience."』というこの言葉は、決して理解し難いものではないはずだ。前文の『"Information is not knowledge."』も現代の情報化社会にはとても大きな意味を持つ言葉だと私は考える。現代は「IoT」「5G」「ブロックチェーン」などの言葉が注目を浴び、物と物がインターネットを通じて高速につながり、ブロックチェーンにより信頼性の高いデータが蓄積するような世界になってきた。蓄積したデータは膨大になれば「ビックデータ」と呼ばれるようになり、これらの「情報」をデータアナリストやデータサイエンティストが「知識」として持ち合わせている分析手法を用いることによって、経営者たちの意思決定を手助けをしてきた。さて、もう一つ別の観点からこの事象について考えてみたい。皆さんは「DX」という言葉を聞いたことがあるだろうか?まだ聞いたことがない、知らない方は是非一度この言葉について調べて欲しい。この言葉は経済産業省の政策の中で用いられている言葉でもあり、これからの世界の働き方を大きく変える言葉、そして私たちが身に付けて行かなければならない技術とは何なのかを示すものである。「DX」の世界では「全ての企業/人々がITを強力に生かす」という働き方が主流となる。これを実現する為に「RPA」によって業務を自動化したり、「ビジネスアプリケーション開発ツール」によってプログラミングを用いなくても簡易なアプリケーションを構築したり、ITを専門としない人々でも高度なIT活用が可能な状態が整えられている。(※もちろんアルゴリズム等の最低限のIT知識をつける必要はあるが。)先に述べた「データ分析」という部分についても同様で、BIツールの発達などにより今では簡単にデータを可視化/そこからInsight(洞察)を得ることが可能になり、今後はAIの発達によりさらに容易になっていくことであろう。そう、非IT人材でも簡単に「ITを強力に生かす」ことができる世界がもうすぐそこに迫ってきているのだ。上記から、これからの世界では私たちにはどのような経験や知識、技術が必要になっていくのかが想像できる。まずビジネスを行うには必ず「IT」が必要になる。つまり必要最低限のPCの操作方法はもちろん、専門家ではなくても「IT」とは何なのかを簡単にで良いので理解/把握する必要がある。そのあとはとにかくローコードの世界だ。正しいビジネスプロセスを理解し、どのようなアプリケーションや自動化プログラム、データ分析を行えば業務がスムーズに進むようになるかを「考える力」が必要になる。私も日々業務改善の仕事をしているが、この「考える力」をつけるのが非常に難しい。業務の特性にもよるし、同じ業務でも人によって手順が異なったりする等の様々な要因がある為だ。様々なパターンでの経験を積み、知識を得て、その都度適切な改善策を考えていかねばならない。これはまさにアインシュタインの言う『"The only source of knowledge is experience."』ということなのであろう。経験をすることによって知識/考える力を身に付け、これから来るDXの世界に備えているのだ。皆さんはどうだろう?日々多くの経験をしていると思うが、それは知識になっているだろうか?考える力はついているだろうか?DXの世界では生きていけるだろうか?さあ、これからの世界を生きていく為の経験をしよう。『"The only source of knowledge is experience."』